□潮を感じる桃浦地区の集会所づくり
桃浦地区の人々の『「みんなで気軽に集える場所」が欲しいという気持ちや、「海を感じながらこれからを考えたい」という想い』に共鳴したユイノハマプロジェクトが構想。地区の人や荻浜小学校で育った浜っ子が「気軽に集まり、ワイワイしたり、海をみながら休んだり、ときには泊まれるような場」として機能させるべく、多くの方々の力を結集させて、2012年3月の完成を目指し急ピッチで建設を進めている。2011年11月より着工し、12月には上棟式と餅まきを実施。
また、この集会所を拠点に同地区内にある五十鈴神社の神輿の復活や、集落の人に蓄えられた知恵や技術、海や山などの天然資源を活かして生きる知恵や技術を身につける「がっこう」の開校を目指している。
浜のことを取りまとめる後藤建夫さんから聞いた集落再生への想い
「1年先,2年先では、もう遅い。今なんです。」
瓦礫の撤去や漁港の整備、牡蠣の養殖に向けた準備をするときに
お茶を飲む場所どころか、屋根がある休憩所さえないんです。
また、集落内に仮設住宅が建設されなかったこともあり、
浜(集落)には、片手ほどしか人が残っていません。
出ていった人が、このまま2,3年と(石巻)市内で生活すると、
たとえ今は戻りたいと思っていても、仕事が見つかり、
居場所ができると、浜に戻らない可能性もある。
そうなると、もうこの集落は終わってしまう。
自分は長年住み続けてきたこの浜が好きだし、
気候風土が良く、魚や山菜などが豊富で住みやすいこの集落を
なんとか再生したい。
“場”へ招き入れてくださった荻浜小学校校長、松浦達夫先生の想い
「生きることを学ぶ場」
「震災に見舞われましたが、この浜は海も山もごく身近にあり、
それぞれの恵みを現場で学べる場所です。学びの場は校舎と校庭だけではない。
四季おりおりの季節の変化が子どもたちにいろいろなことを教えてくれる場所なのです。
学校という枠を超えて生きることを学ぶ場として、
浜のこれから、地域の未来を担う子供たちの将来を一緒に考えたいと思います。
桃浦地区にて民宿「瑞幸」を営み、荻浜小学校PTA会長である甲谷泰成さんの想い
「浜の人間はカッパと同じで陸では暮らせない」
「荻浜小学校は小さな学校で、震災前でも21名の児童しかいませんでした。
2学期が始まった時点で9名の子供しか残っていません。この学校の
校長先生をはじめ先生方は、本当に子どもたちのことを考えて、
小さいながらも大きな学校に負けない学校をつくって下さっています。」
「私はそんな先生方を信頼して子供を預けていますが、
やはり9人という人数は少なく、正直今後どうなるのか不安があります。」
「元のまちに近づけるには住む場所と仕事が必要です。ここいらはずっと牡蠣の
養殖業が盛んでした。まずは漁港の復活の目処がつかないと、まちが戻るための
歯車は動きはじめません。」
